拓本
鄭道昭書 鄭羲下碑  (ていどうしょうしょ ていぎかひ)
鄭道昭(生年不明−516)は中国北魏時代の人。学問に優れ、政治家として高い位についた。地方官として、光州(今の山東省掖県)の刺史(監察官)になり、その地に在任中、諸山の岸壁や自然石に多くの字を書き残した。清代になってから注目され、書道史上高い評価を得た。
鄭羲下碑は中でもっとも有名なもので、雲峰山麓にある巨石に刻されている。清の包世臣は、「篆書の筆力、隷書の韻致、草書のおもしろさが全部含まれている」と評し、葉昌熾は「単に北朝書道の第一の傑作であるばかりでなく、楷書始まって以来の第一の傑作だ」と最高度の評価を与えている。
筆力が強く、大きくうねって立体感があり、結体も大きく空間を抱いて雄大な気分を出している点は、北魏第一と言っていいだろう。
天来の師である日下部鳴鶴らに大きな影響を与え、六朝書道研究の一つの中心題目となった。

鄭道昭書 鄭羲下碑(部分)