休館日=7月:毎週火曜日/8月:無休
開館時間=午前9j時〜午後5時(最終入館は午後4時30分)
入館料=高校生以上:500円/中学生以下無料(「信州とあそぼ!」ミュージアムスタンプラリー2017参加による。)

小海町高原美術館では、開館20周年記念展覧会第二弾として「アート・ラリー:KOUMI」を開催します。「ラリー」には、10年前に町内で同様の滞在制作による展覧会「カレンタリー・ウェスト」を行った3名が再び集まり当時の意欲を継続し制作すること、美術館のみならず町内の様々なポイントを巡る作品を構想すること、アメリカ、オーストラリアそして日本を巡り、世界へ発信するアートであること等の意味が込められています。また、現代美術を展示方針のひとつとしてきた当館は、この場所でしか実現できない展覧会を重視してきました。本展でも展覧会準備のため、6月の半月間アーティストが小海町に滞在し、地域と交流し、場所固有の作品を制作します。
ビル・ギルバートは、GPSを使って町の地図に投影した星座に沿って実際に町を歩き、場所や出会った方を取材し、作品を制作します。ディーン・ラモスは、安藤忠雄設計の美術館建築から影響を受け、コンクリートでコミュニケーションの形態を作品化します。エリカ・オズボーンは、自然環境問題に向き合い、町内での取材を基に作品を制作します。ジョン・リードは、写真、パフォーマンス、コラージュ、テキストを用い、場所固有の文化的結び付きを作品に取り込みます。リチャード・キーリーは、日常に溢れる安価な日用品に触発され、モノの潜在的機能と現状との関係から作品を制作します。ヨシミ・ハヤシは、自然や人間の本質の定義を美術館と外部を使った展示により提示します。
6名のアーティストの活動を通じて、地域を見直し、美術の持つ可能性を感じていただけたら幸いです。


アート・ラリー:KOUMI

ラリー(らりー)
【名詞】
1.政治的抗議、または社会的大義の支持を表明するための大集会。
2.一般道や荒地のコースを長時間走る、自動車の長距離競技。通常はチェックポイントを通過しながら、速さや正確性を競う。

【動詞】
1.戦い続けるために再結集する。

作品制作のために遥か遠い大陸からアーティストを招聘することは、相当なエネルギーを要する。世界で活動するアーティスト6名がその呼びかけに「ラリー」し、類まれなビジョンをもたらす。

ビル・ギルバート: 米国ニューメキシコ州在住。近年はニューメキシコ大学にて、ラナン財団より資金提供を受ける南西部ランドアートのプログラム長を務めた。彼の作品は、天体の星座を地上に引き寄せ、ランドスケープに重ね合わせる。星座のパターンを追い歩き動植物の姿を写真に収め、その土地の視覚的日記を制作する。

ヨシミ・ハヤシ: 米国カリフォルニア州オーシャンサイドを拠点とし、ミラコスタ大学美術学部長を務める。彼は作品の中で、大規模絵画と自然素材を融合させる。野外採集された素材の跡地に幾何学的形状が残され、絵画に作られた隙穴と呼応し合う。作品はインドア対アウトドアと分類することに問いを投げる。

リチャード・キーリー: 米国カリフォルニア州サンディエゴに在住し、サンディエゴ州立大学でスカルプチャー(現代立体アート)を担当する教授である。平凡な物体から創られる彼のスカルプチャー作品は、改良を重ねた歴史と完成形の美を探究する。物体は他素材の型枠として用いられ、その潜在的機能と完成作品との間に緊張を生み出す。

エリカ・オズボーン: 米国コロラド州フォート・コリンズ在住の画家であり、コロラド州立大学に在籍する教授である。愛されながらも破壊されるランドスケープと人間の文化的結び付きをリサーチする。美学的、科学的観点より土地を精査し、具象絵画と具象描画の制作を通してデータの複雑性を捉える。

ディーン・ラモス: 米国カリフォルニア州のミラコスタ大学美術学部に在籍する教授であり、絵画、デッサン、スカルプチャー(現代立体アート)を専門とする。彼が創作するコンクリートや木彫の具象半身像は、人間関係の多義性を表現する。本展のためにデザインされた作品「フェイス・トゥ・フェイス」は、親密な結束から対立やしがらみといった多様な交流を探究する。

ジョン・リード: オーストラリア、キャンベラを中心に活動する写真家、デザイナー、パフォーマンス・アーティストである。オーストラリア国立大学の元講師である彼は、ファインアート活動を通じて、人権、環境問題、場所の文化的結び付きに取り組む。現在のプロジェクトでは、自身による作品のデジタル画像を用いて、寄付金受領証明書を発行し信託する。それにより得られる基金は、文化遺産に登録された創造的芸術プロジェクトに寄付される。

本展「アート・ラリー:KOUMI」は、小海町高原美術館とその周辺地域についてアーティストが熟考を重ね、半月を費やしたアーティスト・イン・レジデンス(現地滞在制作)が結実したものである。美術館がある長野県小海町は、自然の美と農地で知られる山岳地帯に位置している。八ヶ岳連峰のふもとに構えるこの建物は、高名な建築家・安藤忠雄氏により設計され、本年で開館20周年を迎える。「アート・ラリー:KOUMI」は、まさにその節目の年に相応しい記念イベントであり、美術館を中心とした展示に加え、地域全体でサイトスペシフィック・アート(場所固有の作品)とパフォーマンスが展開される。展覧会が町全体と融合し、小海の美しさを照らし出す。来場者はアーティストと共に「ラリー」しながら関連スポットを巡り、展覧会と地域の素晴らしさを堪能することができる。自動車、自転車、または徒歩で「アート・ラリー:KOUMI」を共に満喫しましょう!

カリフォルニア州オーシャンサイド
ミラコスタ大学 美術・美術史学部長
ヨシミ・ハヤシ(林 義己)


★スタンプラリーを開催しています★
小海町内の各ポイントにある白色のスタンプ台でスタンプを集めてください。6ヶ所全て集めて美術館に持参いただくと、先着200名様にアーティスト全員のサインが入った特別カタログをプレゼントします!スタンプシートと詳細地図は下記より印刷してください。

★町内に作品を展示しています★
町内各所に作品を展示しています。下記の作品設置場所をご覧ください。